弁護士コラム
物件事故に慰謝料が認められないのは、納得がいかない
多湖総合法律事務所の弁護士の多湖です。
先日、当事務所からお近くの「町田駅」で旧友の弁護士らと会いました。
横浜の南の方の民としてはあまり馴染みがありませんでしたが、「町田」の都会さに驚きました。
歩いている人も客引きも多く、渋谷を思い出しました。小規模な渋谷?
繁華街の大きさだけでいえば、かなりですね・・。
愛車を壊されて何故慰謝料がないのか
さて、今日はこの話題。
私は、個人的に慰謝料が認められるのは当然だと思っています。
司法修習時代からなぜ認められないのか理解できませんし、今でも理解できません。
最高裁が色々言っているのも知っていますが、まったく理解できません。
要件と運用が厳しすぎです。
二度愛車をぶつけられた身としては、当然のことですが、「経済的全損です。時価30万円までしか賠償できません。買い替えが出来ない?それは当方では如何ともできません。」などと言われた日にはショックで眠れません・・。
大切にしている車であれば、身を引き裂かれるのと同じようなものです。
よく美術品や思い出の品など主観的価値が付与され得るものには慰謝料が認められやすいといいますが、何故「車に対して愛着を持つことが評価されないのか。」
私にはよく分かりません。
また、そもそも、怪我がなくとも、警察の手続き、修理の見積もり、修理、慣れない代車と迷惑をかけられ続けるわけです。
通勤等に使う車であれば仕事にも支障が出ます。
色々と煩雑な手続きに巻き込まれるのですから、迷惑料代わりに慰謝料を頂くのも当然なのではという考えは間違っているのでしょうか。
裁判所は頑なです
依頼者様の強いこだわりで、財産的損害について慰謝料請求をしたことがないわけではありません。
ところが、裁判所は頑なです。案の定、頑なのです。
「物はね~。認められないでしょ~。先生これ本気なの(笑)」と一蹴してきます。
「この石頭!」とばかりに (裁判官と)かなり戦ったこともありますが、厳しいのが現実です。
車が家に突っ込んできたとか、墓石が壊されたとかで認めているケースはありますが、普通の事故で認められるのは・・。
少しでも多く取る
怪我をされたのであれば、必ず人身事故扱いにしてもらい、通院も出来るだけ多く、長く通って下さい。
怪我に対する慰謝料でカバーするしかないです。
もしそれがなくとも少しでも損害を減らすために、相手方保険会社が提示してきた時価額を一円でも高くし、買替諸費用を貰い忘れず、新車に近い場合は評価損もきっちりと付けてもらう。
などなど、少しでも多く取りましょう。
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