弁護士コラム
弁護士から不倫慰謝料を請求する「受任通知」が届いたら。
目次
弁護士から不倫慰謝料を請求する受任通知が届いた場合の対処法
神奈川県相模原市の弁護士事務所、多湖総合法律事務所の弁護士の多湖です。
弁護士からの受任通知は突然訪れます。
不倫事件以外の、親族や、取引先等への受任通知は、お電話で事前に連絡を取ったり、依頼者様から連絡をお取り頂いた上で、お送りしますが、不倫の慰謝料請求の時は電話番号等も分からず、すぐに書面で送る必要があるため、基本的に突然お手紙(内容証明郵便)の形でお送りします。
なので、弁護士からの受任通知はある日突然届くことが多いです。
今日はその場合の対処法のお話です。
差出人をよく確認する
まずは差出人をよく確認してください。
知っている人なのか、知らない人なのか(知らない場合はほとんどないと思いますが・・)。
誰が出した文書なのか当然のことながら確認が必要です。
本人なのか、行政書士なのか、弁護士なのか。
よくご質問を受けるので、念のためですが、
弁護士が付くと差出人が「~代理人弁護士〇〇」という形で、送られてきます。
これがご本人名義で送られてきたものであれば、それがどんなに立派な体裁であっても弁護士は受任していません(弁護士は受任すると「代理人」と表記します)。
*弁護士が付いていなければとりあえずすぐに訴えられる可能性は低いです。
*稀に行政書士さんから送られてくることもありますが、行政書士が交渉ごとを行うと「非弁行為」という違法行為になりますので、連絡を返す相手はあくまでも「ご本人」となります。
連絡すべき相手は行政書士さんではございませんのでご注意ください。
弁護士が受任している場合、慰謝料請求について本人ではなく、相手方弁護士に連絡する必要があります。
内容をよく確認する
差出人を確認した後は、当然のことながら書かれている内容をよく確認する必要があります。
身に覚えのある事実なのか、期間や回数、経緯等が自分の認識と異なっていないか、結婚していないと嘘をつかれていないか等です。
身に覚えがなければ慰謝料を支払うことはありませんし、例え、身に覚えがあったとしても、期間や回数、経緯等が大幅に異なっていれば、慰謝料額を大きく減額できることがあるため、この確認は重要です。
支払期限や回答期限はそこまで厳密ではないが、放置すると裁判等をされる可能性あり
弁護士からの受任通知には、支払期限や回答期限が盛り込まれていることがほとんどです。
支払期限や回答期限を一日徒過してしまったからといって、翌日訴訟提起に踏み切る弁護士は少数派ですが、ずっと放置してしまうと訴訟提起されてしまいます。
相手方の請求内容を検討したり、弁護士に相談する必要があり、回答等が遅れそうな場合は、その旨正直に伝えましょう。
相手方の弁護士ともしっかりコミュニケーションを取っておくことは大事です。
自分の言い分を裏付ける資料を探す
相手方の認識と異なる言い分は証拠に基づいたものでなければ、認めてもらうことは難しくなります。
残っている場合には、メールやラインでのやり取りなど消さずにすぐに保存しましょう。
弁護士へ相談する
慰謝料の金額が妥当かどうかはケースによって違うので、ご自身で全て解決されようとせず、まずは弁護士にご相談されるのがよろしいかと思います。
今は無料相談も充実しているので、依頼せずとも今後どのように対応していけばいいのかについては、有意義なアドバイスがもらえるはずです。
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